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泌尿器科

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外来担当医師表

診療科のご紹介

当院は急性期病院として泌尿器疾患全般を取り扱っていますが、特に前立腺がんおよび前立腺肥大症の手術を得意としています。

前立腺がんについては腫瘍マーカーであるPSAが高値の症例にはMRI検査を施行し、前立腺がんが疑われる場合には経直腸的前立腺針生検を行っています。2022年には309例に検査を行い262名(84.8%)の患者さんに前立腺がんが検出されました。早期発見に伴い手術による根治例も多くなっています。
2022年4月よりMR/USフュージョン前立腺生検(保険適応)を導入しました。エコー画像にMRI画像を投影させる事で従来のエコーガイド下前立腺生検よりも精度の高い検査が可能となっており、現在まで50例の方に行っております。
より精度が高いMRIガイド下前立腺針生検については現在も保険診療ではありませんが、診断の正確性が高いため県内外から希望される方が増えています。2022年には11例の患者さんに検査を行い10例(90.9%)の患者さんにがんが検出されました。生検陰性(生検でがんが検出されなかった)症例の多くは、がんでないことを証明するための生検でした。

前立腺がんに対する根治的前立腺全摘除術はこれまで3,000症例を超える実績(2022年は112症例)があります。手術時間の中央値は約100分と短く、出血量は500ml、尿失禁がない状態の割合は約95%、5年生存率99%と合併症も少なくかつ予後良好な結果でした。進行性前立腺がんも多数の症例経験を有しており、抗がん剤はじめ集学的治療を施行しています。

前立腺肥大症で薬物療法が無効な患者さんには、経尿道的前立腺切除術を施行しています。2022年の手術数は35件で安定した治療成績を得ています。

腎がんや上部尿路上皮がんに対しては、患者さんのQOLを考慮し腹腔鏡下手術を施行しており、2022年には48件の手術を行っています。

膀胱腫瘍に対しては早期がんでは経尿道的手術(2022年は177例)で治療、浸潤がんでは膀胱温存可能な症例に対して抗がん剤の動脈内注入療法や放射線療法を併用しています。膀胱温存が不可能な場合は膀胱全摘出および尿路変更術(2022年は5例)行っています。

主な対象疾患

前立腺がん

腫瘍マーカーであるPSA検査の普及で発見が増えているがんです。高齢者に多く発症し、また遺伝的要素も強いため家族歴のある方は早めの血液検査をお勧めします。組織検査にて確定診断が得られますが、当院では診断が困難な患者さんに対してMRIガイド下の組織検査が可能となりました。根治療法としての前立腺全摘術も数多くの患者さんに施行させていただいておりますので、お気軽に当科にご相談ください。

前立腺肥大症

60歳以上の男性に多くみられる良性疾患です。前立腺の腫大により様々な症状を引き起こします。初期症状としては夜間頻尿、尿意切迫感、残尿感、排尿困難などがありますが、進行すると尿閉や水腎症(腎臓の腫れ)による腎不全に至る場合があります。まずは薬物療法を行い、効果が不十分であれば手術療法(経尿道的前立腺切除術)を施行する場合があります。

腎がん

50〜60歳代が好発年齢で男性に多い、腎尿細管上皮細胞から発生する腎実質の上皮性悪性腫瘍です。無症状であることも多く、健診の超音波検査やCT検査で発見される症例が増えています。治療方法は手術療法を基本とし、分子標的治療薬などの薬物療法も必要な場合には施行されます。当科でも腹腔鏡下手術を施行しており低侵襲治療に努めています。

膀胱がん

痛みを伴わない血尿が特徴の膀胱粘膜(尿路上皮)細胞より発生する悪性腫瘍です。腫瘍が存在していても、一度出現した血尿がしばらく出ないようなこともあり発見が遅れる場合もあります。血尿を自覚された場合はまず泌尿器科を受診されてください。また検診での尿潜血陽性についても、さまざまな病気のサインである可能性もありますので泌尿器科を受診されることをお勧めします。

過活動膀胱

尿意切迫感(排尿したくて我慢がきかない状態)を必須とした症状症候群で、通常は頻尿と夜間頻尿を伴うものです。最近は様々な薬剤が開発され、内服治療により改善する患者さんも多くなっています。男性にも女性にも発症する可能性があり、40歳以上の方の8人に1人が罹患する疾患ですので遠慮されずに当科を受診されてください。

小児泌尿器疾患

当科では腎疾患を専門とする当院小児科医と協力し、小児泌尿器疾患も対象としております。お子様の腎疾患、尿路疾患でお困りの方は、当院小児科、泌尿器科にご相談ください。

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