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甲状腺がん

こうじょうせんがん

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甲状腺癌(甲状腺がん)、しこり、嗄声、甲状腺ホルモン、内用療法、分子標的薬剤、緩和ケア

疾患概要

  • 甲状腺の病気は、腫瘍ができるもの(腫瘍性)とそうでないもの(非腫瘍性:甲状腺腫、バセドウ病、慢性甲状腺炎/橋本病など)に分けられます。甲状腺の腫瘍のうち大部分は「良性」で、 がんではありませんが、中には大きくなったり、周囲の組織を破壊したり、別の臓器に広がったりする「悪性」の性質をもつものがあり、「甲状腺がん」といいます。
  • 命にかかわることが最も少ないがんの一つで、かかっていることに気づかずに命を全うすることも多いがんです。

種類

  • 「甲状腺がん」のうち、約9割以上を占めるのが、40〜50 歳代の他のがんに比べ比較的若い女性に多く、進行が極めてゆっくりで命にかかわることが少ないことが特徴の「甲状腺乳頭がん」 です。転移はリンパ節へ転移することが多く、リンパ節の切除が必要になることもあります。
  • 「甲状腺濾胞がん」は「甲状腺がん」のうち約5%程度を占め、「甲状腺乳頭がん」よりやや高齢者に多く、治療後の予後は比較的良好です。血液の流れに乗って肺、骨などの遠くの臓器に転移しやすい性質があるため、その場合の予後はあまり良くありません。
  • 「甲状腺乳頭がん」、「甲状腺濾胞がん」は高分化タイプの甲状腺がんで、ヨードの取り込みが見られるといった特徴があり、放射線治療が行われることがあります。
  • 「甲状腺髄様がん」は、「甲状腺乳頭がん」、「甲状腺濾胞がん」より進行が早く、リンパ節や他の内臓への転移が起こりやすい性質があります。約2〜3割に家族性・遺伝性の疾患とのかかわりがあり、家族も含めた検査が勧められることがあります。腫瘍マーカーのCEAが増加することがあります。
  • 「甲状腺未分化がん」は、特に高齢者に多く、「甲状腺がん」のうち約1〜2%とまれではありますが、進行が早く、甲状腺周囲の組織を破壊したり、離れた内臓に転移したりしやすく、生命の危機にかかわることが多いのが特徴です。
  • また、厳密には甲状腺がんではありませんが、血液やリンパのがんである「甲状腺悪性リンパ腫」が発生することがあります。慢性甲状腺炎/橋本病を長期に患った高齢者に多く、甲状腺全体が 急速に腫れ上がったり、しゃがれ声・かすれ声になったり、呼吸が苦しくなったりすることがあります。

症状

  • 甲状腺がんでは、通常、自覚症状はほとんどありませんが、喉ぼとけの下の方を触ったときに「しこり(結節)」として見つかることがあります。他の病気の診察や検査の際、偶然に見つかることもあります。
  • 進行して大きくなったものや周囲の組織に病変が及んだ場合は、違和感、痛み、のみ込みにくさ、しゃがれ声・かすれ声(嗄声)などの症状が出てくることがあります。
  • 進行した甲状腺がんでは、皮膚を破って出てきたものでは、出血や痛みを伴うことがあります。他の内臓に転移した甲状腺がんでは、転移した内臓によって、せき、呼吸困難、骨折、食欲不振、黄疸、意識障害、麻痺などが起こります。
  • ときどき感じる首の違和感や痛み、喉が詰まったような感じは、小さな甲状腺がんが原因であることは少ないのですが、症状が長く続く場合は、進行した甲状腺がんが原因のことがあります。

検査

  • 視触診、超音波検査で「甲状腺乳頭がん」が疑われる場合は、穿刺吸引細胞診FNACを行い、顕微鏡でがん細胞や組織があるかどうかを確認します。「甲状腺乳頭がん」であった場合には、必要に応じて、CT、気管内視鏡検査、血液検査、心電図、心エコー検査、肺機能検査など治療方法を検討するための検査を追加します。
  • 「甲状腺濾胞がん」は同じ甲状腺濾胞性腫瘍ですが「良性」の「甲状腺濾胞腺腫」と、視触診、超音波検査、穿刺吸引細胞診FNACで区別することがほとんどできず、手術で腫瘍全体を切除して顕微鏡で検査しない限り診断がつけられません。頻度からすると圧倒的に「良性」である「甲状腺濾胞腺腫」が多いのですが、画像検査で急速に増大したり、甲状腺外に広がったり、肺などに転移を疑う多発の病変があったりする場合は、「甲状腺濾胞がん」を疑いますので、3cm以上の甲状腺濾胞性腫瘍が見られた場合は、診断をつけるために手術が勧められます。
  • 「甲状腺髄様がん」は、約2〜3割に家族性・遺伝性の疾患とのかかわりがあり、家族も含めた検査が勧められることがあります。腫瘍マーカーのCEAが増加することがあり、血液検査で確認します。
  • 「甲状腺未分化がん」であった場合には、必要に応じて、CT、気管内視鏡検査、血液検査、心電図、心エコー検査、肺機能検査など最適な治療方法を検討するための検査を行います。

治療

  • 完治を期待できる甲状腺がんであることが判明した場合、手術を行います。手術には、甲状腺を半分切除する方法(半葉切除)と全部あるいはほとんど全部を切除する方法(全摘/亜全摘)があります。リンパ節転移が疑われる範囲のリンパ節も切除します。
  • 甲状腺内に多発したり、甲状腺外に出てきていたり、リンパ節に転移していたりと、甲状腺がんの進行が見られる場合、甲状腺を全摘してあれば、医療用放射性ヨードの内服による放射線治療を追加することがあります。半葉切除の場合は、放射線治療のため、残りの甲状腺を全摘(補完全摘)することがあります。
  • 手術のための入院は1週間程度で、術後の放射線治療は外来通院もしくは連携施設のRI病棟入院で行います。
  • 声帯の神経の麻痺が心配される場合は、連携施設の耳鼻科・頭頚部外科と連携して治療が可能な施設へのご紹介を検討します。
  • 残念ながら完治が期待できない甲状腺がんや再発してしまった甲状腺がんに対しては、進行を遅らせて日常生活を長く続けるため、病変を小さくして症状を和らげるための治療を行います。通常は、甲状腺を全摘した上で、放射線内用療法から始めます。
  • さらに進行してしまい、局所治療や放射線内用療法による病状のコントロールが困難となった甲状腺がんは、熊本大学病院にご紹介の上、分子標的薬剤などによる治療を行います。
  • 必要に応じて、全身の甲状腺がん病変を制御する薬物療法だけではなく、心身共に症状を和らげるための緩和ケア治療も同時に行います。
  • それぞれの治療は、外科、腫瘍内科、放射線科、緩和ケア内科などの診療科や看護部、薬局などの部門と連携したチーム医療体制で行われます。

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