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放射線治療について

放射線治療について

放射線治療について

がん治療では、手術・抗がん剤治療・放射線治療が三大治療として確立されています。
放射線治療は、放射線を患部に照射して治療する局所治療です。

放射線は、がん細胞内の遺伝子であるDNAに損傷を与え、がん細胞の増殖を抑制します。細胞分裂を繰り返して大きくなるがん細胞は、正常細胞よりも放射線の影響を受けやすく、DNAの損傷を起こしやすくなっています。また、正常細胞は放射線によって傷つけられたとしても、損傷を修復させる力ががん細胞よりも強く働き、がん細胞よりも生き延びることができます。

このがん細胞と正常細胞の感受性の違いによって、がんを治したり、がんの増大による痛みなどの症状を緩和したりします。

放射線治療の利点は、臓器に機能を温存することが可能であり、患者さんの負担が少なくQOL(Quality of Life:生活の質)を低下させることなく行うことができる治療手段であることです。


当院では、現在主に次のような病気を治療しています。
<肺がん、食道がん、乳がん、前立腺がん、泌尿器系のがん、大腸がん、転移性脳腫瘍(全脳照射)、転移性骨腫瘍など>

装置紹介

当院では2015年1月より、外部放射線治療装置のエレクタ社Synergy®が稼動しました。

この装置は、深部の病巣を治療するのに適した10MVの高エネルギーX線、表面に近い病巣を治療するのに適した4MVの低エネルギーX線、2つのX線の間のエネルギーの6MVX線という3種類のX線を発生させることができます。また、表在病巣に対する放射線治療に適した5種類の電子線も発生させることが可能で、病巣に合わせた放射線を選択することが可能です。

このSynergy®のXVI(X-ray Volume Imaging)は、診断に用いられる電圧でX線撮影やCTを撮影することが出来ます。その撮影した画像で軟部組織や病変を確認できるため、照射の位置精度(照射部位の正確性)を格段に向上させることが可能となり、最先端のIGRT(image-guided radiotherapy:画像誘導放射線治療)を行えるようになります。

また、Synergy®に搭載されているAgility™は、5mm幅、80対160枚のリーフを有する高精度、高精細マルチリーフコリメータで、複雑な形の病変にも放射線を正確に照射する一方で、健康な正常組織に照射するリスクを減らすことが可能になります。

副作用について

放射線治療に伴う副作用・合併症は、放射線治療の部位、照射面積、照射線量、照射期間などに影響され、その症状出現には個体差があります。

大きく分けると急性(急性期)障害と晩発(晩期)障害に分けることができます。

  • 急性(急性期)障害とは、放射線治療の照射中および照射後から遅くても2、3ヶ月以内に現れてくるものです。代表的なものとして、全身的には疲労、倦怠感、発熱、食欲不振、吐き気などがあります。局所的には、皮膚炎、脱毛、潰瘍、味覚障害などがあります。(これらは放射線の照射部位に関連した症状が出ます。)
  • 晩発(晩期)障害とは、長期間の潜伏期を経てから発症するものです。代表的なものは、皮膚乾燥、色素沈着、まれに放射線肺臓炎、骨壊死、発がんなどがあります。

放射線治療施行前に治療医から、放射線治療に伴う副作用・合併症について、その症状・発生頻度・転帰などについて十分に説明いたします。

当院での放射線治療は、常勤の放射線治療専門医、放射線治療品質管理士、放射線治療専門放射線技師、看護師が一つのチームとして治療を行っています。

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